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拍手SS 桜涙 「夢の中で、君は その後」

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拍手SSの再掲です。

2014年 10月 携帯用SS
桜涙 幼なじみ三人組



 仁科家に辿り着き、朱里が扉を開こうとした時。

「行ってきまーす!」

 という元気な声が扉の向こうから聞こえて、手を引っ込めた瞬間、

「きゃ!?」

 竜城に肩を抱かれ、引き寄せられた。
 体勢を立て直すと同時、ばたんっ、とものすごい勢いでドアが開く。

「あっ、朱里ちゃん! 遅いから今迎えに行こうと思ってたんだよ! って竜城ちゃん、何で朱里ちゃんを抱き寄せてるのっ」
「……その前に藍里、お前その勢いよく扉を開ける癖、何とかしろっ。もう少しで朱里の顔面直撃だったんだぞ!?」
「え! 朱里ちゃん大丈夫!?」
「わ、私は平気……」

 突然引き寄せられたから、まだ心臓の音が早い。

「良かった~。竜城ちゃんなら丈夫だから心配しないんだけど」
「……そんな事言うなら、このまま朱里を俺ん家に連れてくかな」
「だめーっ!」

 ぼそり、と呟いた竜城の言葉はしっかり藍里の耳に届いたらしく、今度は藍里に抱きつかれてしまう。

「あなたたち、玄関で何してるの?」

 騒がしい玄関先に気付いたのか、母が顔を出した。

「あ……えと」
「だって竜城ちゃんが朱里ちゃんを連れてくっていうんだもん!」
「藍里の反応が楽しまれてるんでしょ? いつまでもそんなところにいないで、早く中に入りなさい」
「はぁい」

 するり、と藍里の腕が離れ、その後に続こうとした朱里だったが、未だに竜城に肩を抱かれたままだ。

「あの、……竜城? 離して……?」
「……あ。うん」

 離れて行った大きな手を、竜城は満足げに開いたり閉じたりを繰り返した。

「竜城?」
「────届いたな」

 ふ、と笑いながら告げられた言葉に、朱里は「うん」と笑った。

「ありがとう。竜城が助けてくれなかったら、本当に怪我していたわ」
「藍里の扉攻撃には、何度も痛い目に遭ってるからな」

 お前も気をつけろよ? と苦笑混じりに忠告をされて、朱里は素直に頷き、竜城を促した。

「さ、入って。お野菜冷蔵庫に入れなくちゃ」
「ん、お邪魔します」
「あれ? 朱里ちゃんそれどうしたの? 可愛い!」

 先に靴を脱いで上がっていた藍里が、朱里が持つ小さなガラスの器に気付いた。

「おばさまに頂いたの」
「きれーい。お母さーん、これどこに飾るー?」

 朱里からガラスの器を受け取った藍里は、くるりと踵を返すとパタパタと母のいる場所へ向かっていく。

「……な、藍里は周り見ないだろ?」
「……そうね」

 思い付いたらすぐ行動、の藍里の姿に、竜城と朱里はまたもや苦笑した。

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