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拍手SS 図書館戦争 「絵本の読み聞かせ」

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拍手SSの再掲です。

2014年 9月 携帯用SS
図書館戦争 同期三人組

 今日は近くの児童館で、絵本の読み聞かせの企画があった。体力要員として郁と手塚も同行する事になり、柴崎は他の館員と共に準備を始め。その間に目にした光景に、郁は信じられない思いで柴崎に訊ねた。

「……どーなってんの、アレ」
「ああ、アレ?」

 昇任試験の時以来、手塚はちょくちょく手伝い要員として児童館の企画に参加している。おかげで子供達に顔を覚えられ、滅多に見ない高い身長のせいか、来る度に子供達にじゃれつかれるのが定番となっていた。
 が、郁は今回が初めてな為に、その光景に半端ない違和感がある。

「最近じゃ、日常茶飯事よ?」
「日常茶飯事でも、仏頂面は変わんないわけね」

 立っていればよじ登ってくる子供達に危険を感じたのか、どかっ、と床に座り込む手塚の姿が、何とも面白い。

「はい、とりあえず笠原はこっちの椅子どかしてちょーだい」
「あ、うん」

 もうすぐ始まるわよ、と止まっていた手を動かすように言われて、郁は慌てて動き始めた。

「はーいみんな、おはなし会始めるよー?」

 業務部の館員の呼びかけに、子供達が途端に静かになる。手持ち無沙汰になった郁は、手塚の隣にすとん、と座り込んだ。

「……足、しびれない?」

 いくら子供とは言え、ずっと膝の上に乗せていては大変だろうと思い訊ねると、手塚は意外そうな顔で郁の方を向いた。

「ん? 何?」
「いや。……大丈夫だ、そんな柔な鍛え方はしてない」
「それもそっか」

 余計なお世話だったかな、と思いながら、柴崎ともう一人の館員が話す絵本の内容に耳を傾ける。
 抑揚をつけて、感情を込めて。いつもの柴崎からは想像もつかない、穏やかで優しい顔がその場の雰囲気を和やかなものにしている。
 郁には、子供達と遊ぶ事は出来ても、読み聞かせはきっと難しいと思う。
 そんな事を考えていると、あっという間におはなし会は終了してしまった。
 帰り道、三人で夕飯を食べようとちょっとした小料理屋に足を運んだ。

「ほんっと、柴崎って読み聞かせうまいよねー。あたしは無理」
「お前だって子供の扱いは上手い方だろ」
「あら、あんたからそんな言葉が出るなんて珍しい」

 いつの間にか、郁を認めている手塚を柴崎がからかう。予想通り、本当の事だろ、と手塚はそっぽを向いてしまった。

「あんたも手塚も、あたしが上手くやっているように見えるならまだまだよ?」
「え? 何が?」

 柴崎の発言の意味が解らなくて郁が首を傾げると、柴崎は「あんたはそのままでいいわ」と笑った。

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