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3/05 ミツマタ 「意外」

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拍手SSの再掲です。

3/05 ミツマタ 意外
暁のヨナ ジェハ→ハク×ヨナ



 もうすぐご飯だから、二人を呼んできてと言われたジェハは、ヨナの気合いの声に足を止めた。

「はっ!」
「まだまだ」
「く……っ」

 ヨナが振り下ろした木刀を、ハクが軽々と受け止め、それを横に流すことも出来ず、ヨナは動けなくなる。

(真剣だねぇ)

 一心不乱に前だけを見て、剣を持つヨナの姿は、ジェハに阿波での事を思い出させした。思えば彼女は、意外の塊だったのだ。
 緋龍城を追われた姫だということは早い段階で気付いていたけれど、大切に育てられた姫ならばしない行動に、何度驚かされた事か。
 出会った時、ジェハが四龍の一人だと知っても無理強いする事なく。
 仲間の為なら危険を侵してでも千樹草を取りに行き。
 捕われた娘達を助ける為に、自ら囮役を買って出て。
 そして、クムジを矢で射った。そこには逡巡の躊躇いもなく、凛とした姿でクムジの人生に終止符を打ったのだ。
 甘っちょろいお姫様。古の契約を当てにしてやって来た、馬鹿な主。どちらにも当て嵌まらない彼女に惹かれたから、ジェハは同行を決めたのだ。

(意外といえば、ハクもだけどね)

 ヨナを守るハク。誰よりも彼女を大切に思っているくせに、誰よりも距離を取ろうとしている彼。
 主従であろうとして、けれど心の奥底ではヨナを「女」として見ていて。
 そしてその想いは、伝えようとしない。それよりも大切なものが、彼の中にあるのだろうが、それが何かはジェハには解らない。

(ま、何にせよ)

 最年長者としては、二人をのんびり見守ろう。自らの身の内で騒ぐ龍の血など、厄介以外の何物でもない。自分の心は自分で決める。
 などと呑気に考えていたら。

「あっ」

 ヨナの小さな叫びと、カンッ、と木刀が弾かれた音がして、意識を現に戻す。
 と同時に────。

「わ!?」

 くるくると回転しながらジェハに向かってきた木刀を、瞬間的に跳ぶ事で回避した。
 葉擦れの音にヨナの視線がジェハを見つける。

「あら、ジェハ?」
「覗き見してんじゃねーよタレ目!」

 真っ直ぐにジェハを睨みつけて来るハクの言葉は、ここに辿り着いた瞬間から存在はバレていたということで。
 その場所目掛けて木刀が飛んできたという事は。

「ちょ、ハク今のわざと!? 下手すると直撃だったんだけど!」
「避けたんだから平気だろ」

 あまりにもハクが飄々と笑うものだから、じゃれ合いのような抗議をする気も失せてしまったジェハだった。

暁のヨナ 目次

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