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2/08 ラッパスイセン 「あなたを待つ」

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拍手SSの再掲です。

2/08 ラッパスイセン 「あなたを待つ」
桜涙 竜城×朱里+藍里


「ったく……予想大当り」

 朝、学校へ向かう道の、最初の角を曲がった時、呆れたような苦笑した声が聞こえた。

「え……竜城?」
「やっぱり先に一人で行く気だったな?」
「? ええ」

 朱里にとっては前までと変わらぬ行動。体に負担をかけないために、前より早く家を出はしたけれど。

「迎えに行くって言ったよな、俺」
「それは、藍里にでしょ?」
「毎日一緒に行ってる奴にわざわざ言うか。あれは朱里に言ったんだよ」
「……私? どうして?」
「監視。というか、俺が心配なだけ。……体、平気か?」

 本当に心配そうな顔で訊ねて来る彼に、朱里は戸惑いながら告げた。

「……私は、朱里よ?」
「朱里だから心配してんだよ。どこで無茶するか解らねぇし。というわけで、回れ右」

 体育の号令のように命じられて、反射的にくるりと半回転。すると背中をポン、と押された。

「戻るぞ。今頃藍里の奴、慌ててるからな」
「ち、遅刻しちゃうわ、今の私の体力じゃ」

 藍里の支度が出来るのを待っていたら、完全に遅刻だと思う。

「大丈夫だって。藍里を置いてくと、後で延々と愚痴聞かされるぞ。何で先に行っちゃうの! って」
「……まさか」
「お前は藍里を知らな過ぎ」

 確かに、姉妹として過ごした時間はあまりにも短いから、藍里の事を知っているとは言えないけれど……。藍里と竜城の絆を不意に見せ付けられて、朱里は少しだけ気を落とした。

「お邪魔しまーす。藍里、起きてますか?」

 数分前に閉めた玄関の扉を再び開ける。と、竜城の声に反応した母がひょこっと顔を出した。

「おはよう、竜城くん。と……ふふっ、やっぱり捕まったのね? 朱里」
「……捕まりました……」
「だから言ったでしょう? 藍里が起きるまで待ちなさいって」

 くすくす笑う母に、反論が出来ない。

「そろそろ藍里も下りて来ると思うわ、リビングで待ってて?」

 母の言葉に靴を脱ぎ、三和土に上がった瞬間。ダダダダダッ! と階段を駆け降りる大きな音。

「お母さんっ、朱里ちゃんがいないっ!」
「竜城くんが捕まえてくれたわよ?」
「えっ!? 竜城ちゃん、偉いっ! もう、朱里ちゃんたら、一緒に行こうって言ったのに! 先に行っちゃだめー!」
「……いーからとっとと着替えて飯食って、行くぞ」

 朝っぱらから騒がしい奴……と、隣で竜城が呟くのが聞こえて、朱里は苦笑を禁じ得なかった。

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