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オリジナル・二次創作小説や、好きな本の感想を綴るブログです。

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140字log 【桜涙】 01

140字SS Indexへ 一次創作Index

・【強風】
・【曇りのち晴れ】
・【髪】
・【傘】
・【ごつん】
・【気付けばいつも】
・【大好き】
・【泣いとけ】
・【間接キス】

【強風】

 強い風に体を押されて、とととっ、と先に進むと、追いついてきた竜城と藍里が、朱里の両腕を掴まえてくれた。
「今でこれじゃ、台風ん時は飛ばされんな、朱里」
「ってゆか、朱里ちゃんのが体重軽いの悔しい~……!」
「そう言われても……(苦笑)」

【曇りのち晴れ】

 この色はかつての自分の世界。すべてが灰色に見えていた。
 でも今は――――。
「朱里ちゃん!」
 藍里という光が私を照らす。
「朱里、行くぞ?」
 竜城という青空が私の目に映る。
 私の世界はまだ曇りの方が多いけど、きっといつか、「曇りのち晴れ」。

【髪】

「髪……伸びたな」
「……うん」
 あれから一年。一年も経った。その間、彼女が変わっていく様を傍でずっと見ていた。
 短くなってしまった髪は、自らの無力の証。
「そんな顔、しないで?」
 振り向く瞳が、穏やかに笑う。
「この髪が伸びた分の時間、傍にいてくれて、ありがとう」

【傘】

「……何で離れてくかな、朱里」
 二人で一つの傘は確かに狭いが、離れる必要はないはずだ。
「ほら、濡れるから」
 躊躇う事なく腕を引き、隣に並ばせる。
「……竜城も、濡れてる」
 傘からはみ出した肩を指差されたかと思うと、小さな手が引き寄せるように袖を掴んだ。

【ごつん】

貴方は朱里で【 ごつん 】をお題にして140字SSを書いてください。
http://shindanmaker.com/415755

 ごつん。額に衝撃が来た。
「い、痛い……」
「当然。痛くしたからな。ったくお前はっ!」
「……どうして怒ってるの?」
「お前が自分を大事にしないからだよ」
 大事に? 自分を大事にするって、どうすればいいの?
 解らなくて首を傾げたら、苦笑いと優しい手が額に触れた。

【気付けばいつも】

 傍にいて、傍にいる事が当たり前になって。
 だけど、今更気付かされた。
「……バカみたい、当たり前、なんて、どこにもないのに……!」
 柔らかな繭に包まれるかのように、淡く儚かった日々。今思えば、まるで、夢のようで。
 離れた距離を縮める事は、もう出来ない。

【大好き】

「藍里! お前毎度邪魔すんなっ」
「やーだよ、竜城ちゃんばっかり独り占めはずるいっ」
「だから、今日はお前の誕プレ買いに行くんだって言ったろ!?」
「じゃ、予定変更で三人一緒にお買い物行こう! ね、朱里ちゃん」
「……そうしない? 竜城」
 このままだときっと、後ついてくるわよ?

【泣いとけ】

「……言えよ。溜め込んでる事全部」
 耳元で聞こえるその声に、朱里は小さく首を横に振った。言えない。否、言わないと決めた。
「おまえはいつもそうだよな。いつも一人で抱え込んで……でも」
 ぎゅ、と体に回された腕の力が強くなる。
「その度に俺が歯痒かったの、知らないだろ」
「……?」
「俺ってそんなに頼りないかって……ずっと思ってた」
 その言葉に、朱里はまた小さく首を横に振った。
 違う。頼りなくなんかない。朱里が、頼りたくなかっただけだ。頼り方を知らなかったのも、あるけれど。
「泣き顔見られるのが嫌なら、こうしてるから……だから、泣いとけ」

【間接キス】

「美味しいか? それ」
「食べる?」
 ブルーベリーソースを付けた、一口大に切られたホットケーキ。それをフォークごと口元に向けられて、思わずたじろいだ。
「食べる? ってお前……」
「? いらない?」
「……食べる」
 きょと、と小首を傾げられて、口を開けては見たけれど。
(味なんて解んねぇ……)
 咀嚼しながら、心の中で呟く。
「美味しい?」
「……うん。けど、さ。頼むからそーゆー事、俺以外のヤツにするなよ?」
「そーゆー事? って?」
「自分が使ってたフォークで人に食べさせる事!」
 自分以外の誰かが彼女と間接キスだなんて、冗談じゃない。
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