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2/04 ブルーデイジー 「協力」

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2/04 ブルーデイジー 「協力」
LOVE SO LIFE 政二×詩春


 着々と、双子が静岡に行く為の準備が進められている。これと言って詩春が協力出来る事はあまりない。葵と茜が話す祖父母の話を、笑顔で聞くぐらいしか────。
 別れの日は、刻々と近づいている。

「あと、何が出来るかな……」

 茜と葵の為に。竹川夫妻に。そして……政二の為に。

「何が?」
「きゃあっ!?」

 突然真横から声が聞こえて、詩春は飛び上がった。

「ごめん、驚かせたね」

 隣を見れば、穏やかな顔で笑う政二。思い切り考え事をしていた時に声をかけられただけではなくて、その距離の近さにも詩春の心臓は音を立てた。

「で、何が出来るかな、なの?」
「あ……いえ、あの……」

 心の中で思っていたはずの言葉は、口にも出してしまっていたらしい。

「茜ちゃんと葵くんに、……あと私が出来ることって何かな、って……」

 数ヶ月前までは、「出来ることを出来るだけしよう」と思っていた。けれど、別れの日が近づくごとに、他にも何か出来るのではないかと思ってしまう。
 でも、探しても探しても見つからない。今の自分に出来る精一杯で、双子を預ける覚悟の政二に協力したいのに、何も……出来なくて。
 そんな詩春に、政二は穏やかに語りかけた。

「……どれだけの事をしても、きっと後悔は残るよ」
「え……」
「大きさの違いはあってもね。……人は、成長していくんだから」

 昨日出来なかったことが、今日は出来た。自分でその成長を知るから、他にも出来るのではと考えてしまうのだと。

「あの時ああすれば良かった、って、やっぱり思うけど。でも、その頃の自分にはそれが精一杯だって事が解れば、後悔も少しは軽くなる」

 政二だって、茜と葵を1年以上預かってきて、後悔など数え切れない程している。ただ、今の自分に出来る、精一杯の事をして来たという自負は、少なからず持っている。

「中村さんは、これ以上ないくらいに協力してくれてるよ」

 静岡での双子の話を、淋しいだろうに笑顔で聞いてくれているだけで……双子がどれだけ安心しているか。離れても変わらないものがあるのだと、意識するのはずっとずっと後の事だろうけれど。

「だから、無理はしないで。今の中村さんが出来ることで、俺達は充分助けられてるから」

 出来なかったことを悔やむよりも、出来たことを誇れるように────。
 そう告げられているようで、詩春は小さく笑った。

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  • 2015.05/23 15:35分
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