Mirage

オリジナル・二次創作小説や、好きな本の感想を綴るブログです。

Entries

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2/01 セツブン草 「気品」

拍手SS Index
月別一覧(2月)へ 作品別一覧(2月)

拍手SSの再掲です。

02/01 セツブン草 「気品」
執事様のお気に入り 良+薫子+真琴



 月曜の午後のティーパーティー。三人娘から離れた場所で、伯王と征貴が紅茶とお菓子を手に、他のLクラス生を相手にしている。ちなみに、既に良達の前には、それぞれ好みの紅茶とお菓子は揃えられている。良と薫子の分は伯王が、真琴の分は征貴がしっかり用意していったのだ。

「いつも思うんだけど、綺麗だよねぇ」
「ふふ、そうねぇ」
「? 何がですか?」
「あのね、Bクラスの人達の仕草とか、綺麗だなぁって」

 ああ、と真琴の視線が征貴に移る。
 いつ見ても、執事クラスの生徒たちの仕草は優雅で丁寧だから、思わずじっと眺めてしまうのだ。

「……双星館のBクラスは、それだけで価値があるものですから」
「え、そうなの?」
「はい」
「あ、そういえば……名のある名家には、とか何とか薫子さん言ってたっけ」

 転校してきたばかりの頃、そう教えてもらった事を思い出す。

「その名に恥じぬように……自らをも厳しく律していて……時々、淋しくなります」

 征貴から視線を外さぬ真琴の小さな呟きに、良と薫子は少しだけ表情を曇らせて目を合わせた。
 征貴と真琴の立場、そして関係は決して揺るがない。否、揺るがしてはいけないものだ。だからこそ、思いを寄せる真琴は淋しさを感じてしまうのだろう。
 それは、良と伯王とて同じ事だ。家の格というものがまず違うのだから。
 ……今はまだ、隣にいられるだけでいいけれど。

(だけど、本当は……)

 良が伯王の隣にいたいと望むのなら、本当はしなければならない事がある。しかしそれを、伯王には言えない。言えば伯王は絶対に気にするし、「お前は何もしなくていい」と言われてしまうのが目に見えているから。
 Lクラス生に紅茶を入れる伯王の視線が、不意に良を捉えた。

(あ……笑った)

 穏やかな微笑。つられて笑み返せば、隣で薫子がくすくす笑っている。

「薫子さん?」
「ふふっ、相変わらず仲が良いのね。あら、仙堂さんまで」

 真琴を気にしたのか、征貴の鋭い瞳がこちらを向いて。それに真琴が、小さな笑顔で応えて。
 伯王は、恐らく良が大人しくしていることに安堵し、征貴は真琴がそれなりに楽しんでいることに安堵し、また気品ある執事へと戻っていった。
 ティーパーティーももうすぐ終わる。そうしたらまた、伯王は良の専属に戻る。
 傍にいられる幸せを感じて、良は笑顔になった。

執事様のお気に入り 目次

拍手SS Index
月別一覧(2月)へ 作品別一覧(2月)
スポンサーサイト

Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

左サイドMenu

プロフィール

琳架

Author:琳架

web拍手 by FC2

 ↑ 9/1変更 (全6種)
 桜涙・雨弓・明陽
 図書戦・LOVE SO LIFE・ヨナ
  ※携帯版が確認出来ないので、こちらに統合しました。

Twitter・SS専用アカウント→ @sakuraironoyoru

FC2カウンター

現在の閲覧者数:

カレンダー

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

最新記事

検索フォーム

月別アーカイブ

西暦をクリックして下さい。

カウンター

FC2ブログランキング

ランキングに参加しています。

FC2Blog Ranking

右サイドメニュー

QRコード

QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。