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拍手SS LOVE SO LIFE 「あっち向いてホイ」

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拍手SSの再掲です。

2013年 7月 携帯用SS
LOVE SO LIFE 松永家+詩春



「あっち向いてー、ホイっ!」
「あーっ!」

 見事に指差した方向と同じ方へ向いてしまい、幼い少年が悔しがる。指差していた少女は得意げな顔をしていたが。

「しはるたん、あれなぁに?」

 詩春に抱っこされながら見ていた葵が首を傾げる。

「ん? あれはね、指差した方と同じ方に顔を向くと負けになるんだよ~」

 例えばね? と詩春は葵の目の前に人差し指を立てて、「あっち向いてホイ」と言いながら右に指を曲げる。と同時に、葵が詩春の指を追って左を向いた。

「そっち向いちゃうと葵くんの負けになっちゃうの」

 だから、指とは違う方向を向かなきゃダメなんだよ? と告げると、葵は「もういっかい!」と頬を膨らませた。どうやら「負け」の言葉が悔しかったらしい。

「あっち向いてー、ホイ!」

 次は上。だけど葵はまたしても詩春の指を目で追ってしまい、上を向く。下、左、と続けてもそれは同じで、負けてしまう事が余程悔しいのかだんだん頬を赤くしてしまう。

「う~……!」
「なにしてるのー?」

 テトテトとおぼつかない足取りで、茜がやってくる。詩春が葵にした説明を繰り返すと、双子揃ってあっち向いてホイが始まった。
 が、なかなか勝負がつかない。元々動くものに目は付いていくものだ。詩春ほどの年齢ならば、勘で乗り切ることも出来るけれど、まだ3歳では勘という言葉も、行動も知らないだろう。
 しかし、二人はあまりにも勝負がつかないことが楽しいのか、それとも自分が示した方向に相手の顔が向くのが楽しいのか、けたけたと笑い始める。
 笑いながらも続ける遊びに、ようやく決着がついたのは、葵が顔を向ける番が来た時だった。

「あっちむいて、ほい!」
「あっ、できた~!」
「うん、葵くんの勝ち~!」

 やったぁ! と両手を上げて、全身で喜ぶ葵に、今度は茜が悔しがり、その日は二人が飽きるまで「あっち向いてホイ」が続いたのだった。

「というわけで、しばらく続くと思います」

 リビングで、思い出したかのように遊び始める双子を不思議がった政二に、詩春が事の次第を説明すると、「なるほどね」と彼は笑った。

「一つの遊びを覚えると、それが続くんですよね」
「それに俺達も付き合わされるんだけどね?」

 味を占めたらきっと政二や詩春に向かっても勝負を挑んで来るだろう。
 いつか来るであろうその未来に、二人は顔を見合わせて笑顔を咲かせた。

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