Mirage

オリジナル・二次創作小説や、好きな本の感想を綴るブログです。

Entries

1/29 ボローニア 「的確」

拍手SS Index
月別一覧(1月)へ 作品別一覧(1月)

拍手SSの再掲です。

1/29 ボローニア 「的確」
お祝いはチョコケーキ 伊吹×里沙



 パスが回る。白黒のサッカーボールは綺麗に一直線に宙を飛んで伊吹の元へ。
 一度地面から跳ねたボールを、伊吹の足が的確に操り、ゴールへと運んでいく。

「いつ見ても、伊吹先輩のボール捌きはすごいです~」

 里沙の隣で日和が感嘆している。紗世もうんうんと頷きながら、見入られたように動きを見ていて。

「行っけー! 伊吹ー!」
「頑張ってー!」

 フェンスの向こうから伊吹の友達や、女の子の黄色い歓声が飛んで来る。

(相変わらずすごい人気……)

 サッカー部の面々は何故か、いわゆる「イケメン」が多い、……らしい。里沙自身は何を以ってイケメンというのかが解らないから首を傾げるばかりなのだが、紗世や日和に言わせると、概ね顔が良いのが揃っているらしいのだ。

(まぁ、実際伊吹も、相当モテるけどね……)

 里沙という彼女がいても、伊吹に玉砕覚悟で告白して来る女子は後を絶たない。……のを知っているのは、伊吹が律儀に報告して来るからだ。

『俺が好きなのは里沙だけだし』

 告白された、と報告を受ける度に軋む胸を知っているかのように、いつも伊吹はそう言ってくれる。だから里沙は、自信を持って伊吹の隣にいられるのだ。

「伊吹シュート!」

 仲間の一人が張り上げた声に、里沙はハッと視線を伊吹に向けた。
 右足がボールを蹴る。相手チームのゴールキーパーが、ここだと思った場所へ飛び。

「やばっ!」

 紗世が声を上げた。伊吹が蹴った方向と、キーパーが飛んだ方向が同じだったのだ。だが。

「よっしゃ、ナイッシュー!」
「先制点ゲット!」

 ゴールキーパーの指先は僅かにボールに届かずに、伊吹のシュートは鮮やかに決まった。
 と、伊吹が不意に里沙を振り返り、ニッ、と不敵に笑った。ちゃんと見てたか? と、問い掛けるように。
 里沙も、笑顔を返す。ちゃんと見てるよ、と。

「うわ……先輩達、目で会話してる~」
「ラブラブですね~」
「ちょ、二人とも何言って」

 にやにやと笑う後輩二人から逃れるように視線を外せば、伊吹の方も仲間達に小突かれていて、若干顔が赤く見えるのはからかわれているのか、はたまた上気しただけか。
 試合が再開される直前、ひらり、と一度だけ里沙に向かって手を振った伊吹は、照れたように笑っていて。
 からかわれていたのだと解ったのは、試合終了後の帰り道だった。

お祝いはチョコケーキ 目次

拍手SS Index
月別一覧(1月)へ 作品別一覧(1月)

スポンサーサイト

Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

左サイドMenu

プロフィール

琳架

Author:琳架

web拍手 by FC2

 ↑ 9/1変更 (全6種)
 桜涙・雨弓・明陽
 図書戦・LOVE SO LIFE・ヨナ
  ※携帯版が確認出来ないので、こちらに統合しました。

Twitter・SS専用アカウント→ @sakuraironoyoru

FC2カウンター

現在の閲覧者数:

カレンダー

05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

最新記事

検索フォーム

月別アーカイブ

西暦をクリックして下さい。

カウンター

FC2ブログランキング

ランキングに参加しています。

FC2Blog Ranking

右サイドメニュー

QRコード

QR