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1/13 ストレリチア 「気取った恋」

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1/13 ストレリチア 「気取った恋」
影の王国 月哉×瞳


 月哉と瞳が付き合うようになってから(というかその前からもあったけれど)、二人で校内を歩けば、必ずと言って良いほど人の視線を浴びる事になった。

「……はー、すごいわホント」

 一応一緒に歩いている加奈子が感心したように呟く。しかし当の月哉と瞳はどこ吹く風だ。

「気にならないのか? お前ら」

 この視線、と勅使河原が訊ねて来るけれど、二人は揃って苦笑した。

「もう、仕方ないからね」
「そうそう」

 実際、瞳よりも月哉の方が大変だろう。瞳の場合は幼い頃からたくさんの視線にさらされてきたから。しかし月哉は違う。白藍の攻撃で傷を負ったあの日から、一気に注目を集めてしまったから、まだ慣れないだろう。

「私達はさー、瞳の事も渡会の事も知ってるから思わないんだけど」
「どうしたの、カナ?」
「中には二人を僻む人もいるって事よ。気取ってるとか、出来過ぎだとか」
「ま、気持ちは解るんだけどな」

 はっきり言ってこの二人の存在感は半端ない。これで月留がいたら三人揃って注目を浴びることだろう。
 と、友人達が言葉にするのを横目に、月哉と瞳は視線を合わせた。麗々しさを半分差っ引いた今の姿ではなく、影の王国でのそのままの姿でいたら、一体どうなるのかと瞳は笑い、そんな事をする気はないけどね、と月哉は視線で答える。
 しかし、あまり注目を浴びすぎるのも問題である。だからか、月哉は自分と瞳に突き刺さる視線を押し止めるように、ちらりと目線を動かす。

「何か、見世物にされてるみたいで、あまりいい気分じゃないけどね」

 言いながら苦笑する。が、そのあと顔を真っ赤にする女子が慌てて走り去っていくのを瞳は見た。

(……今の絶対確信犯だ……)

 月哉は嫌がるだろうけど、こういうところは百雷に似ていると時々思う。

「でも僕達は、僕達でしかないんだからさ」

 気取った恋をしているつもりはない。あくまでも一人の人間として付き合っているつもりだ。だろう? と問い掛けられて、瞳はもちろんと頷いた。

「大丈夫、私達はちゃーんと解ってるから」
「ありがと、カナ」

 ふざけて腕を組んで来る加奈子に瞳は笑いかける。

「渡会も変わったよなー」
「付き合いづらいかな」
「いーや、全然。ま、そりゃ顔でびっくりはするけど、話せば普通だし」

 そうか、と月哉が本当に嬉しそうに笑うのを見て、瞳も我知らず笑みを零した。


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