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12/22 アザレア 「節制」

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拍手SSの再掲です。

12/22 アザレア 「節制」
桜涙 幼馴染み三人組+一海


「ん~、おいし~っ!」

 フォークごと口の中に入れたまま、藍里の顔が幸せに満ちる。それを見ていた一海が、隣に座る朱里に訊ねた。

「……なぁ。藍里のヤツ、これでケーキ何個目?」
「え、と……」

 確か最初に5個くらいを皿に乗せて運んできて、それから……と指折り数えていると、あっという間に両手では足りなくなってしまった。

「全部で……じゅう、よん? かな?」

 14という数字に、一海はあからさまに呆れた溜息をついた。そんな一海を見て、竜城が苦笑する。

「言っておきますけど、まだまだ序の口ですよ? コレ」
「は?」
「こんな小さいヤツなら、下手すりゃ30個ぐらい食べますから、藍里」

 まぁ、その時の体調によりますけど、と竜城の注釈が入り、話題にされている藍里は我関せずで目の前のケーキに夢中だ。
 彼等の前にあるのは、直径3cm程の小さいケーキと和菓子。オープン前のデザートバイキングの試食券を、一海が母親からもらったのをきっかけに、4人でやって来た。

「次はわらび餅~♪ って、みんなどしたの? 食べないの?」

 きょと、と小首を傾げた藍里の頭を、竜城が容赦なく小突く。

「お前の食欲にびっくりしてんだよっ」
「え~? だって甘いものは別腹、って良く言うでしょ?」
「確かに言うけど……」
「……味、ちゃんと解ってんのか?」

 朱里と一海が訊ねれば、「うん!」と即答で返事が来る。

「……制服、きつくなっても知らないぞ」
「う」

 ボソッ、と呟かれた竜城の言葉に、藍里が固まる。

「だ、大丈夫、運動すればいいんだもん!」

 今は目の前にある美味しいものを食べるのが優先だと宣った藍里は、次は小さな上生菓子に手を伸ばした。

「……何だか、見てるだけでお腹いっぱいになりそう……」

 朱里の皿には、3つのケーキしか乗っていない。それさえも持て余しそうで、カチャリとフォークを置くと、一海がそのフォークを取り、ケーキを一口大に切って朱里に差し出した。

「いや、朱里はちゃんと食え。ほら」
「そーだよ、お前は食べなさすぎ! 俺のもやる」
「え、ちょ」
「「食べなさい」」

 竜城と一海、二人で口を揃えて言われてしまい、朱里はゆっくり時間をかけて食べたのだった。

 その夜、藍里は体重計に乗り、しばらく節制を心掛けることを宣言することになる。


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