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12/12 デンファレ 「お似合いの二人」

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拍手SSの再掲です。

12/12 デンファレ 「お似合いの二人」
夜明けの光 ティル+アーシャ



「……あら」
「どうした? アーシャ」
「ふふ、見て下さいティル兄様」

 そう告げて、アーシャは外を眺めていた窓から身を退けた。

「フレイルと、レサリーアか?」
「はい」

 視線の先には、色鮮やかに咲く庭園を、寄り添いながら散歩する異母兄とその婚約者の姿がある。昼前の少しの休憩時間に、どちらかが庭園へと誘ったのだろう。……いや、政務に没頭するフレイルを見かねて、レサリーアが連れ出したに違いない。

「お似合いですわね」

 遠くて良くは見えないけれど、恐らく二人の手は繋がっているだろう。レサリーアの歩調に合わせるように、フレイルが普段よりもずっと遅く歩いていることに気づいたアーシャは、くすくすと口元に手を当てて笑った。

「俺の次の王は……フレイル達の子供かな」
「あら。何を仰るんですかティル兄様。兄様にもちゃんとご結婚していただかなければ、私心配でどこにも嫁げません」
「……それは俺の台詞だ……。お前にいい相手を見つけるまで、俺が結婚するわけにはいかない」
「順番的には兄様が先ですよ? フレイル兄様だってそう仰ってます」

 兄上が結婚しないのに、自分がするわけにはいかないと、フレイルも笑っていた。

「それではレサリーアが可哀相だろう」
「レサリーアも承知済みですわ」

 にっこり、と笑ってそう告げれば、ティルはそっと苦笑する。

「……フレイルにとって、レサリーアと逢えたことは、僥倖だったな」
「ええ。レサリーアが、フレイル兄様を選んでくれた事も」

 元公爵家の娘だった彼女は、その身を市井に移してもその誇りを失わず、そしてまた、誰に対しても分け隔てなく接した。そんな彼女を、嫁にと望む男達は多かったと聞いている。
 二人の間にどんな事があったのか、詳しいことをアーシャは知らない。ただ解るのは、二人が一緒にいることが、とても自然に思えるという事実だけ。

「……庭園に、柵を付けるか」
「はい? どうなさったんですか、突然」

 ティルが黙って指差した先に視線を移すと、レサリーアを片腕で抱き寄せて、フレイルが口づけていた。

「……早急に手配しますわ」
「頼む。……工事が終わるまでは庭に出るなと、釘を刺しておくか」

 翌日から庭園の周りに柵が取り付けられ、フレイルはしきりに首を傾げていたという。


夜明けの光 目次

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