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12/08 ナンテン 「私の愛は増すばかり」

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拍手SSの再掲です。

12/08 ナンテン 「私の愛は増すばかり」
LOVE SO LIFE 政二×詩春



 良く晴れた冬の日。庭に積もった雪に埋もれるかのように、双子はその小さな手で雪だるまを作っている。詩春と政二はその様子を縁側で微笑ましく見ていた。

「松永さん、お茶どうぞ」
「あ、ありがとう。……しかしあいつら、寒くないのかな」
「動いているので大丈夫だと思いますけど……雪だるまが出来上がったら、一度部屋の中に入れましょうか」

 いつまでも外にいては風邪も引きかねない。そう思っていると、「できたー!」と双子が満面の笑みを浮かべた。

「去年より大きいな」
「ふふ、そうですね」

 一年前、雪が降った時に作った雪だるまよりも、今作っている方が大きいのは、それだけ双子も大きくなったという証。
 双子と過ごしたたくさんの月日の中で、たくさんの成長を見て、たくさんの思い出を紡いで。その度に、詩春の中で双子を「大好き」だと思う気持ちは膨れ上がっていった。
 それと同時に、彼の事も。
 ちらり、と横目で彼を見る。
 駆け寄ってきた双子の頭を優しく撫でるその瞳は、慈しみを含んでいて。二人を、とても大切にしていて。
 そのままの笑顔で、詩春を見るから……思わず視線を逸らしてしまう。

(勘違い、しちゃいそう……)

 彼は詩春を家族だといってくれる。詩春が持つこの感情は、政二の中には有り得ないはずなのだ。
 政二にとって、詩春はまだ子供でしかないだろう事は解っているし、むしろそうでなければならないと思っている。なのに。

「中村さん?」

 伸ばされるその腕の力強さを、温もりを、知ってしまった今は……都合のいいように、勘違いしそうになる。
 彼の手が、詩春の髪に触れかけた瞬間、

「ホ、ホットミルク作ってきます!」

 詩春は慌てて立ち上がり、台所へと場所を移した。

(ダメだよ……)

 触れられたりしたら、その瞬間にこの想いが見透かされてしまいそう。
 笑顔を見る度に、否、政二の瞳に詩春が映る度に、増していっているような気さえするこの気持ちは、伝えないと決めたのだから。
 双子とお別れするその日まで、この想いを隠し通せることを、詩春は切実に願った。

LOVE SO LIFE 目次

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