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拍手SS 明るき陽の光を 「遠い過去(ゆめ)」

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拍手SSの再掲です。

2012年 8月 携帯用SS
明るき陽の光を 幼馴染み三人組



「透子ー!」
「あ、泪ちゃんだっ! ちゅー」
「じゃあ私も、ちゅーしてあげる」
「えへへっ」

 人目も憚らず、道路の真ん中で抱き合い、頬にキスをし合う少女達。片や10歳の小学生、片や16歳の高校生。……異常な光景に見えるのは、明人の気のせいだろうか。

「泪花! 透子に妙なこと教えるな!」
「えー、だって透子、可愛いんだもん。いーじゃない、ホントのキスじゃないんだし~」
「そういう問題じゃないだろっ。それでなくても透子は可愛いんだから、誰彼構わずやったら大事(おおごと)に」
「良かったねー、透子。明人くん、透子の事可愛いって」
「明人くん、大好きー!」
「人の話聞けよお前ら……」
「大丈夫よー、私と明人くんと、家族限定って約束したもの」

 ねーっ、と二人で顔を見合わせて笑う少女達の姿に、明人はがくりと肩を落とした。血は繋がっていないくせに、段々と似て来る泪花と透子。悪影響を受けていない事を思わず祈ってしまう。

「明人くんも、ちゅーする?」
「いや、俺はいいから……ってか、公道のど真ん中でやるなよ……」
「あら、してもらえばいいのに~」
「……いい加減にしろよ、泪花?」

 頬へのキスなんて大した事ではないのは解っているけれど、それで喜ぶのはなんだか……複雑な気持ちになる。泪花と透子は女同士だから全く気にしないのだろうけど。そんな気持ちを瞳に込めて泪花を睨みつけると、彼女は小さくぺろっと舌を出して「はぁい」と笑った。

「明人くん、怒ってるの?」

 純粋な幼い瞳に見上げられると、無意識に笑顔に変わってしまう。明人はしゃがみ込み、透子の黒髪をくしゃりと撫でた。

「違うよ、怒ってない」
「本当? 泪ちゃんの事、怒っちゃダメだよ?」
「はいはい、解った。ほら、そろそろ帰るぞ」
「え。わぁっ」

 両腕で透子の小さな体を抱き上げて、片腕で支える。慌てたように細い腕が明人の首に回る。

「おー、重くなったな透子」
「明人くんっ、女の子にその言い方はないでしょっ!」
「大きくなってる証拠だもんっ」
「10歳だもんな~。早い早い」
「18歳なのにおじさん発言~」
「その俺と二つしか違わない泪花もおばさんだよな?」
「ちょっ、それはないでしょ!? 花の女子高生に!」
「自分で言うなよ……」

 これは遠い遠い、穏やかに包まれた過去ゆめの話。

雨の弓・明るき陽の光を 目次

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