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拍手SS 執事様のお気に入り 「大切な名前」

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2012年 5月 携帯用SS
執事様のお気に入り 伯王×良



『────良』

 照れくさそうに呼ばれた、たった一文字の名前が、宝物のように聞こえた。

「ふふふっ」

 まだ、耳に残っている。いつもは「氷村」と呼ぶ声が、「良」と呼んでくれた声。
 良は彼をすぐに「伯王」と呼ぶようになったけれど、恋人になった今と昔では、その響きも何だか前よりとても大切で。

(伯王……)

 思い出す度に顔がにやけてしまって、良はなかなか寝付けない。もう何度、布団の中でゴロゴロと寝返りをうっているだろう。

「……もっと、長い名前だったら良かったのに……」

 りょう、なんて、短い名前じゃなくて。例えば真琴のように、一音一音、はっきり発音出来るような名前だったなら。

「……って、それじゃ名前をつけてくれたお父さん達に失礼だよね」

 父や母が、何を思って自分にこの名前をつけたのかは解らないけれど、それでもあの二人のことだ、きっと願いを込めてつけてくれたに違いないから。

「けど、あの『さえ』って子……誰なんだろう」

 デート中に突然現れた女の子。結局、彼女が何者なのか、聞きそびれてしまった。伯王自身、どこかまとまっていないような歯切れの悪い返事をしていたし、解るのはただ、伯王の知り合いで、多分お金持ちの娘であろうと言うことだけだ。

「ん~……」

 考えても、良に答えが出るはずもない。あの少女に関することは明日にでも聞いてみようと、良は頭から毛布を被った。

「おやすみ、伯王」

 大切な名前を、そっと唇にのせて。

「……って、やっぱり眠れないよ~!」

 良が寝付けたのは結局、午前4時。そのあと、寝不足の顔と目の下の隈に気づかれて、またもや伯王の世話になったことは言うまでもない。


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