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11/30 ワビスケ 「静かなおもむき」

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拍手SSの再掲です。

11/30 ワビスケ 「静かなおもむき」
お祝いはチョコケーキ 伊吹×里沙


「へ? 里沙が茶道?」
「うん、昔やってた。今じゃもう忘れてるけどね~」

 部活の買い物に向かった伊吹と里沙は、何とは無しに習い事の話になった。
 そこで里沙が、かつての習い事で茶道をかじっていた事を話すと、伊吹は意外なものでも見たような顔をした。それに対して里沙は、気を害した風もなく、むしろ口元に笑みを浮かべた。

「何て顔してるの。言われなくても、私だって自分に似合わないことぐらい解ってるわよ」
「いや、似合わないとかじゃなくて、単に意外だっただけなんだけど……」
「でしょうね」

 里沙はいつも元気だし、明るい。意図してそう振る舞っている事もあるけれど、それしか知らない伊吹には、さぞや別人のように感じられただろう。

「茶道だけじゃなくて、庭園とか、自然の中の滝とか、静かな……趣っていうのかな。そういうの、好き」
「……お前、結構ストレス溜まってる?」
「どうして?」
「いや、何か……癒しというか平穏というか……そういうの求めてるのかなって」
「ん~、無くもないと思うけど。単に好きなだけじゃない? ……伊吹はそういう場所、苦手そうよね」
「……まず間違いなく、一番に飽きるだろうな」

 彼は景色や建造物を見るよりも、出店や土産物に目が行くだろう。その姿が簡単に思い浮かべられて、里沙はくすくすと笑った。

「花より団子」
「……うるせ、悪いか」
「別に~?」
「……ジジババ趣味……」
「何か言った!?」

 聞き捨てならない言葉を聞いた里沙は、伊吹の前に回り込んで下から鋭い瞳で睨み上げる。

「だ・れ・が、ジジババですって?」
「しっかり聞こえてんじゃねーか!」
「って、ホントにそう言ったのね?」

 しまった、と伊吹は臍を噛んだ。どうやらはっきりとは聞き取れずに鎌をかけられたらしい。
 どう言い訳をしようと頭を悩ませていると、里沙が突然にっこりと笑った。

「趣味が合わないなら仕方ないわね、別れよっか?」
「ちょ、待て、何だその話の飛躍は!」
「あらだって、私は伊吹にとって『おばあさん』みたいだし? 若い子と付き合った方が嬉しいでしょ」
「何でそうなる! 俺が好きなのは」
「あ、早く行かなきゃ時間ないわよ」
「だから話聞けって、里沙~!」

(口は災いの元、ってね?)

 後ろから追い掛けて来る伊吹の気配を感じながら、里沙はしてやったりと微笑んだ。


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