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11/29 バッカリス 「開拓」

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拍手SSの再掲です。

11/29 バッカリス 「開拓」
桜涙 幼馴染み三人組


「二人とも、次は……あれ?」

 振り向いた後ろには、ついさっきまでいたはずの双子の姿がなく、竜城は慌てて彼女の姿を探した。

「あ、いた。何見てんだ?」
「竜城ちゃん、あれ取って~」

 藍里が指さしたのは、UFOキャッチャーの中にある小さなぬいぐるみ。愛らしいウサギやクマが折り重なっている。

「クマがいい!」
「……自分で取る気は?」
「お金の無駄っ!」

 はっきりきっぱりと、満面の笑顔で告げた藍里に、竜城は苦笑する。

「……はいはい。朱里は? 欲しいのあるか?」
「え……」
「欲しいの言っていいぞ? 初ゲーセン記念に。他のものでもいいし」

 欲しいもの、といわれても、すぐにパッとは思い付かない。ゆっくり視線を巡らせて、朱里は一つのぬいぐるみを見つけた。

「じゃあ……あれ」

 藍里が指したクマの少し右に、真っ白なネコのぬいぐるみ。それを指差すと、竜城は財布から小銭を取り出しながら「ネコとクマな」と呟いて、UFOキャッチャーに向かい合った。

 藍里が朱里と一緒にプリクラを撮りたいと言い出したのはつい先程の事。学校帰りに寄り道などしたことのない朱里は躊躇したが、藍里が「新世界、開拓~!」と半ば無理矢理に朱里と竜城をゲームセンターに引き込んだ。
 まずは目的のプリクラを撮った。藍里に「二人で撮るの!」と竜城が機械の中から追い出されたり、その後は3人で撮ったり。
 ホッケーは竜城・朱里VS藍里で行い、2対1はずるいと言いながら、勝ったのは藍里だったり。
 そして今、朱里は忙しく竜城の指先とクレーンを交互に見ていて、藍里はクレーンがぬいぐるみを掴んだり、掴み損なったりする度に声をあげた。

「……よしっ」

 竜城の小さな声が聞こえた瞬間、クレーンの両腕が茶色のクマを持ち上げた。

「そのままそのままー! ……やったあ!」

 ぽとん、と落ちたクマのぬいぐるみを、早速取り出し口から出した藍里が、ぎゅう、と抱きしめる。
 そして程なく、朱里が望んだネコのぬいぐるみも、取り出し口へと落ちて行った。

「ほら、朱里」

 差し出された真っ白のネコのぬいぐるみを、朱里は両手で受け取って……ふわふわな感触を、頬に押し付けた。

「かわいい……」

 きゅ、と抱きしめるその朱里の姿こそ、素直に可愛いと思った竜城だった。


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