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11/22 アングレカム 「祈り」

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11/22 アングレカム 「祈り」
明るき陽の光を 陸巳×泪花


 陸巳にとっては同僚で、泪花にとっては大切な幼なじみが眠る墓の前に、二人はいた。5歳になる娘の透菜は両親に預けて。
 線香に火をつけ、手を合わせ。明人の冥福を祈る。

「……今でも後悔するよ。あの時どうして、あいつを一人で行かせたんだろうって」
「……それは、私もよ」

 透子を殺した犯人を見つけたと、明人から電話が来た時。陸巳は「すぐに行く」とは言ったけれど、「逸るな」と言うのを忘れてしまった。泪花はちょうど透菜が泣き出してしまって、「無茶しないでね」としか言えなかった。
 どうしてあの時、止められなかったのだろう。どうして明人が犯人を見つけたのがあの日あの時だったのだろう。

「きっとずっと────後悔し続けると思う」

 そう、きっと一生この後悔は消えない。消えないと思う。けれど。

「……でも、陸巳?」
「ん?」
「一番悪いのはやっぱり、無茶した明人くんだと思うのよね! っていうか馬鹿としか言いようがないっ!」
「はっきり言うなぁ、お前……」
「私が言わなかったら誰も言わないわよ。透子が生きてたらきっと……あんな無茶、しなかったと思うんだけどね」

 どんな形であれ、透子が生きてさえいてくれれば……明人とて、あんな無茶はしなかっただろうに。

「……私……置いてかれちゃった……」

 二人の後を追おうとは思わない。今は陸巳も、透菜もいる。けれど、大切な幼なじみ二人がいない淋しさは、何にも、誰にも変えられなくて。

「泪花にとって、あいつらはある意味……お前の一部だもんな」

 ずっと、ずっと一緒だった。何をするにも透子が間に入って、明人と泪花を繋げて。それが突然、切られてしまった。……何も悪いことなどしていない、透子の不幸な死によって。

「二人……天国で会ってるかしら」
「明人が根性で見つけだすんじゃないか?」

 それもそうね、と泪花は同意した。誰の為でも無く、透子の為だけに犯人を見つけだした明人だ。きっと先に逝った透子を見つけだし、共にいるだろう。

「……幸せだといいな」
「うん……」

 祈ろう。二人が会えるように。せめて、現世で掴めなかった幸せを掴めるように。ぽつり、陸巳が呟いた言葉に、泪花は力強く頷いた。


 明人と透子────泪花の大切な幼なじみが互いに死神として再会するのは、少し後の事。

雨の弓・明るき陽の光を 目次

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