Mirage

オリジナル・二次創作小説や、好きな本の感想を綴るブログです。

Entries

11/15 ラケナリア 「持続する愛」

拍手SS Index
月別一覧(11月)へ 作品別一覧(11月)

拍手SSの再掲です。

11/15 ラケナリア 「持続する愛」
雨の弓 レイン(雫)×ユミ(ひかり)


 70年ぶりの再会を果たし、死神となったひかり────ユミの部屋が新たに与えられるまで、彼女はレインの部屋で共に過ごすことになった。死神を統べる者マスター曰く、「元恋人なら問題ないだろ」の一言で。だが……。

「いくらなんでも同じ部屋ってまずくないか……?」
「どうして? 私は全然構わないけど」
「お前、この状況解ってんの?」

 部屋には二人きり、しかもベッドも一つだけ。別にやましいことを考えているわけではないが、自分の部屋だというのに何となく居心地が悪い。

「解ってるよ? 雫と二人きり、でしょ?」
「……ひかり、お前な」
「だって……嫌じゃないもの」

 頬を赤く染めて、ユミがポツリと呟く。

「雫を、忘れた事なんてなかった。ずっと、ずーっと好きなままだった」

 それはレインとて同じ。コーリと共に仕事をして、二人の力で虹を作り出す度に彼女を思った。それだけではなく、ひかりと共に過ごした時間に連なるものを思い出す度に、ひかりを思い出した。もう天命を迎えただろうか、転生したのだろうかと、いつも心の片隅で。

「っ、ひかり?」
「雫は? 私の事……」

 好き? と訊ねてくる言葉と同時に、ユミの体がそっと抱きつく。細い腕が背中に回されて、レインはそのまま華奢な体を抱きしめ返した。

「……言っただろ。離せなくなるって、さ」
「そうじゃなくて。ちゃんと言って?」
「────好きだ。長い年月の中で、変わったと思ってたけど……」

 再会して、こうして傍にいて気付く。ずっと、この想いは持続していたのだと。

「……嬉しい」
「ひかり?」
「またこうして会えたことも、また傍にいられることも……。目が見えなくても、生きてきたご褒美かな」
「それじゃ、俺は何のご褒美だろうな」
「ん~……。ずっと私を好きでいてくれたご褒美。かな?」

 そう、屈託なく笑うユミの頬をそっと撫でれば、安心したかのようにそっとまぶたが下りる。そして────。
 二度と触れられぬと思っていたユミの唇に、レインは小さなキスを落とした。


雨の弓・明るき陽の光を 目次

拍手SS Index
月別一覧(11月)へ 作品別一覧(11月)
スポンサーサイト

Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

左サイドMenu

プロフィール

琳架

Author:琳架

web拍手 by FC2

 ↑ 9/1変更 (全6種)
 桜涙・雨弓・明陽
 図書戦・LOVE SO LIFE・ヨナ
  ※携帯版が確認出来ないので、こちらに統合しました。

Twitter・SS専用アカウント→ @sakuraironoyoru

FC2カウンター

現在の閲覧者数:

カレンダー

04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -

最新記事

検索フォーム

月別アーカイブ

西暦をクリックして下さい。

カウンター

FC2ブログランキング

ランキングに参加しています。

FC2Blog Ranking

右サイドメニュー

QRコード

QR