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11/05 オンシジウム 「一緒に踊って」

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拍手SSの再掲です。

11/05 オンシジウム 「一緒に踊って」
執事様のお気に入り 征貴×真琴


「お似合いです、真琴様」
「ありがとう、征貴」

 専属契約を交わしたわけではないけれど、真琴のコーディネイトはいつしか征貴の役目になっていた。今日は新しく誂えたドレスの試着だ。

「……少し裾が長いでしょうか。ダンスの時に煩わしくなるようでしたら」
「このくらいなら……」

 大丈夫です、と言いかけて、真琴は征貴をそっと見上げた。

「真琴様?」
「……試してみませんか?」

 す、と細い繊手を征貴に差し出してみる。ただ、大丈夫だと伝えれば済むことなのに、ちょっとだけ、いつもと違う行動を取ってみた。けれど彼の表情も、体も動かずに。
 冗談です、と逃げてしまおうか────。そう、思った時。

「……私でよろしければ」

 差し出した手を取られ、軽く体を引き寄せられた。
 自分で言い出したことなのに、彼のその行動に胸が騒ぐ。どちらからともなく、伴奏のないダンスは始まった。

 子供の頃、ダンスの練習相手はもっぱら征貴だった。そして練習に付き合ってくれていた彼の足を何度も踏み付けてしまった事を思い出す。
 今はもう、足など踏まない。ドレスの裾を踏み付けることもない。……同時に、征貴と踊るなんてそんな機会もなくなってしまった。

 真琴は楠家の娘で、仙堂家の主。そうでなければ、出会えなかった二人。
 見上げれば、いつもと変わらぬ無表情。くす、と笑うと「どうされました?」と訝しげに見下ろされる。
 今、この一時だけでも、真琴の差し出した手を取ってくれたことが嬉しいから、なんて……言っても征貴は「そうですか」と単調に答えるだけだろうから。

「いいえ、何も」

 少しだけ笑いを含んだ声音で、答えを返した。


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