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10/16 ポットマム 「高潔」

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拍手SSの再掲です。

10/16 ポットマム 「高潔」
夜明けの光 フレイル×レサリーア


「フレイル様……前王を討ったあなた様こそが王に相応しい……。私が後見となります故、どうぞ玉座を」
「私を王にして、そなたに何の得がある?」
「損得など……。私はただ、兄君よりも相応しいのはフレイル様だと思い」

 へりくだったような笑みを浮かべる新たな大臣が、フレイルの前に立つ。だがその瞳には、あわよくばフレイルを傀儡の王とし、己が実権を握ろうとする黒い欲求が垣間見えた。

「戯れ言はそこまでに、大臣殿。私は……兄よりもこの国の王に相応しい人物を知らぬ。元より血濡れたこの身で、玉座に座る気はない。……失礼する」

 そうして、フレイルは部屋の扉を開けた。まだ何か言いたげな顔を遮断するように、素早く部屋に入り扉を閉める。

「お疲れ様です、フレイル様」

 苦笑混じりの声が聞こえ、フレイルはようやく息を吐いた。

「……聞こえてたか」
「お声が大きかったので。お茶をご用意します。かけてらして下さいませ」

 そう言って、レサリーアは続き扉の向こうに消える。テーブルにつこうとする思いとは裏腹に、フレイルの足は彼女の後を追っていた。

 小さな備え付けの台所。茶葉を蒸らしているのか、砂時計をひっくり返すレサリーアを、背中から抱きしめた。

「っ、フレイル様?」
「俺は……間違っていないよな」

 父を殺し、誰よりも信頼出来る兄が王位につける手助けをした。元より王座をこの手にしようなど……考えたこともない。
 だが、兄を王座から引きずり下ろそうとする輩を、このまま放っておいていいものだろうか。もちろん、目は光らせておくつもりだけれど。

「ティル様は、きっと賢王となられます。フレイル様の高潔なお心は、間違ってなどおりません」

 例え誰が間違っていると言っても、私はフレイル様を信じます────。
 囁くようなその言葉に、フレイルは彼女を抱きしめる腕に力を込めた。

夜明けの光 目次

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