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10/11 ヨメナ 「従順」

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拍手SSの再掲です。

10/11 ヨメナ 「従順」
図書館戦争 堂上×郁(小牧×毬江視点)


「毬江ちゃん」

 ぽん、と肩を叩かれて振り向けば、そこには大好きな人の笑顔があった。

「ごめんね、お待たせ」

 ふるふる、と首を横に振る。そうしてから、ここが図書館の外だと気付いて、声で挨拶を返した。

「お仕事お疲れ様、小牧さん」
「何見てたの? ……堂上と笠原さん?」
「お互いがお互いしか目に入ってないみたいなの」

 視線の先では、何やら言い合う二人。大方郁が何かしでかして、堂上がそれを諌めたのに対し、郁も反発した……というところか。

「あの二人、真っ向勝負型だからねぇ」
「いつ見ても、堂上さんと笠原さんて喧嘩してるような……」

 喧嘩と言うよりは、笠原さんが一方的に叱られているというか……。毬江の小さな呟きに、小牧は苦笑を隠せなかった。

「まぁ、大体は堂上が過保護なせいだけどね」

 そしてその過保護さは、時に郁を子供扱いする。誰よりも認めて欲しい憧れの王子様に、いつまでたっても「半人前」としか見てもらえない事に、郁は余計反発してしまうのだ。

「うう……どうせあたしは単細胞ですよーっ!」
「何でそこで拗ねる!」
「ほっといてください!」
「……っ、たまには人の言うことを素直に聞いたらどうなんだ!」
「あたしは教官の忠犬ハチ公じゃありませんーっ!」
「忠実と従順の区別もつかんのか、貴様は!」

 はあぁ、と堂上が長いため息をついた。

「……反射で物事を考えるのは悪い事じゃない。だが、時と場合によってはそれが最悪な方向に向かうこともあるんだ」
「あたしだってそれぐらいちゃんと考えてます!」
「考えてるのは解ってる! だからっ……! これ以上生傷を増やすんじゃないっ!!」

 ぐしゃぐしゃと、郁の頭を乱暴に撫でる堂上の姿を見て、小牧は必死に笑いをこらえた。今ここで笑い出したら、郁に詰め寄られることは確実だ。

「一応女だろ。顔に傷でも残ったら嫁のもらい手が無くなるぞ」

 そして、大きな手の平が、郁の頬をそっと撫で。すると……。

「あれで従順じゃないわけないと思うんだよね」
「私もです……」

 そっと顔を見合わせて、毬江と小牧は苦笑した。堂上の手が髪に触れた途端、郁の横顔は嬉しそうに花開いたのだから。


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