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オリジナル・二次創作小説や、好きな本の感想を綴るブログです。

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10/05 吉祥草 「吉事」

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拍手SSの再掲です。

10/05 吉祥草 「吉事」
図書館戦争 郁+柴崎

「見事に吉事ラッシュね~」
「キチジ?」

 そうでしょ、と柴崎は紅茶を飲みながら笑う。手塚と自分、副隊長・緒方と加代子。そして玄田と折口。すれ違っていた人達(自分達も含めて)が、次から次へと幸せを手にしている。

「いや、そうじゃなくて」
「何よ?」
「キチジって何?」

 きょとんと小首を傾げて見せる郁。柴崎は、ケーキを食べ終わったフォークを思わず取り落とす所だった。

「柴崎?」
「いや、あんたが馬鹿なのは解ってた。解ってたんだけど。っつーか辞書引きなさい辞書、携帯についてるでしょ」
「あ、その手があった。えーと、キチジ、キチジ、と……。……えぇー?」

 携帯電話の簡易機能辞書でキチジを調べた郁は、素っ頓狂な声をあげた。

「これってキチジ、って読むの!? あたしずっとキチゴトだと思ってた!」
「……あんたねー、仮にも日本人でしょが」

 吉事。めでたいこと、縁起のよいこと。なのだが。

(話の中身から推論しなさいよ……)

 今ので一気に疲れたような気がする。そういえば、「激化の一途(いっと)」を、「激化の一途(いちず)」と読んだのだった、この大娘は。

「ちょ、そこまでがっくりすることないでしょー!?」
「どうした?」

 郁が大声を出すと同時に、待ち合わせていた彼女の王子様が現れた。

「堂上教官、この娘に常識教えてやってくださいよ~」
「は? 何だ急に」
「詳しくは笠原に聞いてください。では、あたしも待ち合わせてるんで行きますね」

 ケーキセットの代金をテーブルの上に置いて、店を出る。そのあとこっそり振り返って、二人を見てみると。
 体を小さく丸めた郁と、呆れた堂上の姿。その手が伸びて、郁の頭をサラリと撫でた。

(甘いわねー、相変わらず)

 さて、あいつはもう来てるかしら。
 きっと今の話をしたら、「……馬鹿か」と小さく笑うだろう手塚を思い浮かべ、柴崎は彼との待ち合わせ場所へと足を速めた。


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