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黄昏色の詠使いⅡ 奏でる少女の道行きは 細音啓 感想


わたしは逃げた。
世界から目を背けて。大切な人を救わずに、逃げろと言われて、ただ怯えて。
……でも。
それからずっと心の中で、声が響いている。

───本当に何も、できなかったの?───

もしあの時、祓名民(ジルシェ)として振る舞っていたなら、守ってもらう立場じゃなかった。
誰かを守れる立場にいたはずだった。

『決めたんだろ? そっちの道を選ぶんだって』

『行くぞ真精! 我を持って祓戈の到極者ジルシュヴェッサーが故と知れ!』

───エイダ・ユン・ジルシュヴェッサー、参ります。



 第2巻は、ネイトとクルーエルと言うよりは、名詠式を還すための術式───祓戈ジルという特殊な槍を使う祓名民ジルシェの少女・エイダの話です。

以下、ネタバレ含む感想です。


名詠士と祓名民の間で揺れるエイダの心情が、すごくよく解ります。
生まれたから十何年、ずっと祓名民として過ごしてきたから、祓戈を捨てる事が出来なくて。
かと言って、祓名民として生きていく事も出来なくて。
矛盾する彼女の心に答えを与えたのは、一つの事件でした。



ケルベルク研究所支部───何者かによって職員が石化し、先だって調査に向かった二人の教師を助けに行く担任と共に、エイダとネイトは研究所に向かった。けれど、ネイトは勿論、名詠士としてのエイダはまだ未熟。襲ってきた灰色名詠で詠び出された石竜子に対抗出来るのは、担任の青色名詠だけ。
祓戈を持たない自分では、誰も助けられない。誰も守れない。

だからエイダは、一度祓戈を取りに戻りました。
名詠式を諦める事は出来ない。だけど、祓名民としての自分を否定する事も出来ない。
守られる側ではいたくない、守れる側でいたい。
そんな風に読みとれました。

エイダの決断がすごく格好良くて、その後、灰色名詠の真精が出てきて、一度祓戈が壊れ
てしまうのだけど、十何年、ずっと一緒だった───それこそ友達のように思っていた───祓戈が壊れた時のエイダの悲しみが、つられて私まで胸が痛くなりました。
ネイトもクルーエルも出てくるけれど、この巻のメインはやはりエイダですね。
この先エイダは、とある人に会ってまた迷います。けれど、その時の彼女も、迷っていてもやっぱり格好いいんですよ。
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