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2010.08/22 [Sun]
黄昏色の詠使いⅠ イヴは夜明けに微笑んで 細音啓 感想
『ボクと勝負しないか?』
『もしも完成したら、一番最初に見てくれる……?』
始まりは、あの日交わした一つの約束───。
作者独自の言語・セラフェノ音語を組み合わせた詩によって形成される讃来歌(オラトリオ)。
そして、赤・青・白・緑・黄の五色から成る名詠。名詠とはその言葉通り、名を讃える事でその物を詠び出す事。
本来なら、その五色の名詠式しか成り立たないはずの世界で、別の色に挑戦しようとする少年と少女がいた。
カインツ・アーウィンケル。前人未到の五色制覇、「虹色名詠」を目指す少年。
イブマリー・イェレミーアス。誰もが鼻で笑う「夜色名詠」を作り出そうとする少女。
そして物語は、夜色名詠を受け継いだネイトと、年上の少女クルーエルへと移っていく……。
久しぶりに最初から読みたくなったので、以下、ネタバレ含む感想です。
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2010.08/28 [Sat]
黄昏色の詠使いⅡ 奏でる少女の道行きは 細音啓 感想
わたしは逃げた。
世界から目を背けて。大切な人を救わずに、逃げろと言われて、ただ怯えて。
……でも。
それからずっと心の中で、声が響いている。
───本当に何も、できなかったの?───
もしあの時、祓名民(ジルシェ)として振る舞っていたなら、守ってもらう立場じゃなかった。
誰かを守れる立場にいたはずだった。
『決めたんだろ? そっちの道を選ぶんだって』
『行くぞ真精! 我を持って祓戈の到極者 が故と知れ!』
───エイダ・ユン・ジルシュヴェッサー、参ります。
第2巻は、ネイトとクルーエルと言うよりは、名詠式を還すための術式───
以下、ネタバレ含む感想です。
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